交渉の分類

交渉を類型化すると、分配型、利益交換型、そして利益交換型の発展型である創造的問題解決型の三つに分けられます。実際には分配型と利益交換型の交渉がなされる場合が多いでしょう。

分配型とは、一定量しかない利益もしくは損失を分割するものです。
たとえば、共同で責任を負う損害内相金額の負担割合を取り決める交渉などがそれに当たります。一方の利益は他方の損失となる事から、「ゼロ・サム交渉」とも言われます。

利益交換型とは、「プラス・サム交渉」あるいは両者が利益を得ることから「Win-Win交渉」「Both Win交渉」などと呼ばれるものです。これは、自己にとってより優先度の高い利益と、相対的な利益とを区分し、それを相手方の利益と交換する交渉方式です。
たとえば、原料や製品の購入先を数社に限定して長期購入契約を締結する事がありますが、これは売主側からすれば長期継続取引と言う利益を得ながら価格の相対的低下と言う犠牲を払い契約することになります。逆に買主側は価格の利益を得る代わりに他社からの購買機会を失うわけですから、相互に利益を交換していることになります。この方式では、自己と相手方の利益を分析し、交渉で求めるべき利益を特定化し、さらにその特定化された利益に優先順位を付けながら交渉することが大切になります。

最後に創造的問題解決型交渉とは、利益交換型を発展させた物で、当事者の交渉において双方の利益を特定化して追及していた利益を犠牲にすることなく、全く新しい形で解決するものです。
たとえば、一方の当事者のある製品シリーズのうちlow-end製品が他方の当事者の同種製品に実施されている特許を侵害する恐れがあるとして交渉になった場合、そのlow-end商品はすでに価格競争力を失っていると言う事で逆にその商品を交渉相手から調達することとすれば、特許権侵害という問題も解決されるだけでなく、新規の納入先・調達席の確保と言う利益が創造されることとなります。

交渉の類型化はそれ自身が目的ではありませんが、交渉においてどのような利益を求め、どのような交渉戦略を構築するかの有用な指針となります。
最終的に自己が得るべき利益は何なのか、をきちんと把握するうえで、その交渉がどの型に当てはまるのか考えてみるといいでしょう。

Check Also

企業における事件・事故のパターン

リスクを回避・除去できずに発生 …

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です