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国際租税の3つの課税方式

(1)居住地国課税
日本企業N社が日本国内での国内取引以外に、米国のニューヨークに現地法人でなく、支店を設けてその事業を行っているとします。この場合、N社の利益(所得)のなかには日本での事業による利益(所得)と米国のニューヨーク支店を通じた事業によって生じる利益(所得)が含まれます。
日本の税務当局は、N社に対し日本と米国の合計した所得に対して日本で課税をします。

このように、全世界での所得を課税所得とする方式を全世界所得方式と言いますが、この方式は日本独自の制度ではなく、ほとんどの国がその国内企業(内国法人)に対しては、国内外で生じた全所得に対して課税しています。

(2)源泉地国課税
そのN社のニューヨーク支店は、米国税務当局から見れば外国法人の支店なので、仮に米国では課税しないと言うのであれば、国際的な課税問題は発生しません。
しかし、実際には外国企業であっても、その国に所得源泉を有する所得に対しては課税するのが国際的な原則となっており、米国の税務当局は、米国から見て外国法人であるN社のニューヨーク支店の所得に対してのみ課税を行います。

(3)国際課税の発生メカニズム
日本の内国法人N社に対する課税対象を見ると、日本では日本の事業と米国支店の事業から発生する全所得が課税対象となり、一方で、米国においてはその支店を通じての事業から発生する所得が課税対象となります。

したがって、N社の米国での取引に関しては、日本だけではなく米国でも課税されることとなり、同一の取引について、日本と米国の両国で課税されると言う国際二重課税問題が発生することとなります。

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