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契約責任 ~クレームとその対応 2-(3)

【 契約責任 ~クレームとその対応・2 】

■契約目的物から見たクレーム対応(3)

『保証条件違反によるクレーム』

  • 非標準品での保証条件

制作物供給契約での製品は一定の目的に合致するように政策・供給され、契約によっては据付をするものもあります。さらに、プラント契約での製品は、より個別的に特定のプロジェクトのために設計・製作されます。これらの非代替製品での保証条件は、一定期間(例えば据付とか引き渡し後12ヶ月)、設計(design)、材料・機器(material・equipment)、制作(workmanship)、据付(installation work)において欠陥の無いことを保証するのが通常です。標準製品の保証条件と異なり、設計・材料・製作から供給機器又はプラント全体としての性能の保証まで、広範囲の保証をすることになります。それだけに、請負者の立場に立てば、保証責任の範囲と保証の条件設定は非常に重要な事項となります。

一方で、標準製品では、特定目的ではなく一般的用途(general purposes)で使用される事を前提に製造し販売されています。このために、その保証条件(warranty obligation)は、一定期間(例えば船積み後12ヶ月)、材料(material)と製作(workmanship)において欠陥が無いことは保証しない、そしてこの保証条件違反に対する責任は、売主の事故裁量により、製品の修理又は代替品の供給に限定すると言うのが通常です。

  • 保証責任と範囲と契約上の保証責任の限定

製作物供給契約及びプラント契約での供給範囲(scope of supply)や工事範囲(scope of work)は多岐にわたり、その保証は、個別の機器からプラント全体の性能・エンジニアリングまで広範囲に及びます。それだけに、契約においてはその保証条件および保証責任の限定を明確に規定しておく必要があります。さらに契約順境法が英米法系の場合には、法理としての黙示の保証に注意する必要があります。

  • 請負者からのクレーム

クレームは発注者側のみの権利ではなく、請負者側からも発注者に対してクレームを行う事が出来ます。

特注品の契約での契約金額は、そのほとんどがランプサム(lump sum)で契約時に確定・お呈されるのが通例でしょう。しかし、特にプラント契約では、プロジェクトが大型化・複雑化すればするほど、当初の契約書に規定された契約条件の変更・修正・追加・削除、と言った行為が発生し、供給範囲の変更に伴う契約代金の追加支払や減額、また合わせて履行期限の延長も必要となってきます。ランプサム契約とは言え、全く供給範囲も価格も変えないまま工事を履行する事は当事者の契約の目的に沿わないことになるでしょう。

プラント契約では、そのような供給範囲の変更に伴う契約価格の変更に対応するため“Changes”あるいは“Variations”といった項目の契約規定が置かれています。通常は契約価格が減額されず増額されますが、これが請負者側からのクレームとなります。

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