Home / キャリア / 専門的な案件と弁護士事務所

専門的な案件と弁護士事務所

特定の法分野についての高度で専門的な知見が必要となる案件の場合には、大手弁護士事務所とブティック法律事務所、どちらがいいのでしょうか。

まず、大手法律事務所に依頼する場合を考えてみましょう。
大手法律事務所を探すのは簡単です。日本で「弁護士100名を超える法律事務所」の数は限られています。インターネットで検索すればすぐに見つかるでしょう。
所属弁護士の人数が多いということは、法律事務所に連絡を取れるコネを持っている人の数も、それに比例して多くなります。

では、ブティック法律事務所の場合はどうでしょうか。ブティック法律事務所は「特定の分野」に強いのが売りです。そのため、この法分野に強いブティック法律事務所はどこか、といった探し方になるでしょう。そうなると、ウェブサイトを見ただけでは分かりにくい場合もあります。
特定の法分野についての専門的知見があるか、この問題のポイントとなるのは「同種の案件の実績がある法律事務所はどこか」ということでしょう。ある分野での実績の多い事務所というのは、弁護士のネットワークで知ることもできますし、雑誌にランキング形式で取り扱われている場合もあります。

『法律事務所に依頼する』

特定の分野に強い法律事務所が見つかったとして、次にその法律事務所へ依頼をすることになります。弁護士は飛び込みの依頼者を敬遠する場合が有ります。知らない法律事務所へ依頼する場合には「身元保証人」が求められることも少なくありません。弁護士や以前依頼を受けたことのある人からの紹介が一番確実な依頼方法でしょう。しかし、元依頼者からの紹介の場合には、その元依頼者の信用度合いがそのまま自分の信用になりますので、誰でもいいから紹介してほしい、というわけにもいかないでしょう。

アポイントが取れた後のことを考えてみましょう。
ブティック法律事務所の場合は実際に動ける弁護士が少ないです。そのため、今は案件を受けられません、と断られることも少なくないのです。だからといっていつでも依頼を受けてくれる法律事務所も少々心配です。いい仕事をしてくれる法律事務所に依頼をしたいのは多くのクライアントに共通して言えることでしょう。
つまり、忙しい法律事務所に無理を言って依頼を引き受けてもらえるように交渉することも重要となります。依頼を引き受けてもらうためには報酬が高いか、案件自体が珍しく面白味のあるもの、紹介者の信用度・重要度などが決め手になるでしょう。

『適切な弁護士に担当してもらう』

次に、大手法律事務所でのことを考えてみましょう。
大手法律事務所に所属している弁護士の数は多く、“ワンストップソリューション”や“フルラインのサービス”を売りにしています。分野により得意・不得意はありこそすれ、その分野は取り扱っていません、などと依頼を断られるようなことはないでしょう。
だからといって、依頼した案件を専門とする弁護士が担当してくれると保証されているわけではないのです。弁護士事務所では、1人の弁護士が案件を担当し作業を行うのと同時に営業活動も行わなくてはいけません。依頼人へ営業活動をした弁護士が担当する場合も多くあるでしょう。
所属弁護士の人数が多いということは、クライアント企業との接点が広くなることでもあります。クライアント企業からすれば、同じ法律事務所であれば同様のサービスを受けられると思うかもしれませんが、各弁護士の質にはばらつきがあり、窓口となっている弁護士からすれば「この企業は自分のお客さんだ」という気持ちが生まれることも少なくありません。他の弁護士に依頼するよりも自分が担当した方が利益になる、と思うこともあるでしょう。

こういった問題を防ぐために、法律事務所の弁護士間で利益を配分する仕組みをどうするかが問われます。窓口となった弁護士が「クライアントにとっての最善の弁護士」に案件をまわすことに徹してくれる工夫が施されていなくてはいけません。
クライアントが助言を求めている法分野の専門弁護士に対して、窓口弁護士が情報共有し作業を行ってもらうことができていればいいのです。“各分野の専門弁護士がいます”という宣伝文句が、ただの宣伝で終わってしまわないようにしましょう。

Check Also

弁護士の目標

日本人の弁護士が英会話の授業で …

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です