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弁護士の収入

依頼者や企業あらすれば「弁護士報酬を安く抑えたい」と思うのは当然でしょう。同じ能力であれば、当然安い弁護士に依頼をしたいはずです。
しかし、弁護士というくくりは“司法試験に合格した”ということしか共通ではありません。法律事務所も、同様に全ての法律事務所が同じ質を提供してくれるわけではありません。レベルの高い弁護士が高価なわけでもないし、同じ人でもその時の体調や案件の得意・不得意によってつねにパフォーマンスは変わってきます。
とは言え、自分のお金で依頼をするのであれば、なるべく安く頼みたい、というのが本音でしょう。

一方、金額はまったく気にせずに高い質を求める、ということも起こりえます。たとえば、「他人のお金を預かっている立場」の場合、弁護士報酬を支払うのは他人のお金からになります。この典型例といえるのが“ファンドと投資家”の関係でしょう。ファンドマネージャーは投資家のお金を預かっています。投資を成功させることが最重要となる場面で、弁護士報酬を安く済まそうなどと考える人はいないでしょう。
このような状況で弁護士に依頼をする場合には、安価なことよりも“適正”かどうかが判断基準となります。弁護士の能力・サービスが、市場においてどのくらいの水準であり、報酬設定は適正であるか、が重要なのです。異常に安い場合には、質が悪いのではないかと疑いの目を持つでしょう。

『タイムチャージ』

弁護士報酬の決定方法は大きく分けて2つです。
1つは、「その案件がいくらの経済的な利益に関係するか」という事件の規模を金額に換算して大きい案件に係わる場合にはその弁護士報酬も高くなる、と算定する方法です。もう1つは、「この案件に要した弁護士の作業の単価はいくらである」と算定する方法になります。
2つ目の方法では2つのプロセスを経て弁護士報酬が決定します。まずは弁護士1人ひとりに対しての1時間あたりのフィクションを設定し、その単価に実働時間を掛け合わせて報酬額を決定します。この方法はタイムチャージと呼ばれるものです。

アメリカなどではタイムチャージによる弁護士報酬が一般的のようですが、個人で弁護士を依頼する際にはこのタイムチャージ方式は不向きでしょう。タイムチャージの場合は「プロセス評価」といって、弁護士の作業(相談や法的手続きなど)じたいを評価するような支払方法です。結果を求めている場合に、いくら弁護士が質の高い作業をしたとしても結果が伴わなければ何の意味もないでしょう。

これに対し、第三者の資金で依頼を行うような人が弁護士に依頼する場合にはタイムチャージ方式を利用するメリットが大きくなります。なぜなら依頼者自身が「資金の出し手に説明する責任を負っている」からです。
つまり、単純な結果よりも“なぜ?”という理由を明確にしなくてはいけない立場なのです。プロセスを重視することが自己の説明責任果たすためにも有用となります。依頼者自身も資金を出す第三者へ「法的問題の検証にこれだけの価値があるプロセスを経ました。」と説明することができます。
ここで注意しなくてはいけない事があるとすれば、それは弁護士報酬の「安さ」ではなく「適正さ」でしょう。タイムチャージ方式で算定された弁護士報酬が適正かどうか、タイムチャージ方式で報酬を決定する要素、時間単価・稼働時間の算定根拠が適正か、を検証しなくてはいけません。そのためには①マーケット水準から見て適正であること、②不必要な作業、無駄な作業がないこと、を確認しましょう。
この2つを確認することで、第三者の資金で依頼を行う依頼人は、過大な弁護士報酬を支払っていないか、という問題にも事故の説明責任を果たすことができるでしょう。

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