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申し込みと承諾 条件付きの承諾

申込人の申し込み条件の一部を変更・修正・追加したり、あるいは被申込人が自社で用意した条件が気を送付したなど、条件を追加して承諾した場合、この承諾は日本法では、新しい申し込みとなり(民法528条)、原申し込みに対する承諾とはならず契約は成立しません。条件付きの承諾(新しい申し込み)に対して相手方から条件が付けば、さらにそれが新たな申込み、と言うような解釈になります。

条件付きの承諾について、ウィーン売買条約19条では、その承諾は一応申し込みに対する拒絶としながらも(同条1項)、修正・変更・追加の条件が申し込み条件を実質的に変更するものでない場合には、契約は成立するとして(同条2項)、日本の民法の規定とは異なる規定を置いています。何が実質的な変更なのかの基準は、同条3項に規定されており、価格・支払い・品質数量・引き渡しの場所と時期、責任の範囲、または紛争の解決についての変更が実質的な変更とされています。

また、UCCではどうでしょうか。条件付の承諾は一応、新規の申し込みとなりますが、UCCは契約の成立を積極的に認め、取引の保護に主眼を置いた規程となっているので注意が必要です。すなわち、UCC2-207条は、『承諾または確認における付加的条件』として、おおよそ次のように規定しています。
① 申し込みに対して、申し込み条件や合意条件に付加的または異なった条件が規定されていたとしても、そのような条件承諾を持って承諾としている。ただし、そのような条件について相手方の承諾を必要とする旨が規定されている場合は除外されることになる。
② 付加的条件は契約に対する新規の申し込みとするが、商人間の取引にあってはそのような付加的条件も契約の一部となる。ただし、(a)申し込みに対する変更を容認しない申込みである時(事実、米国の会社からの申し込みの一般条件書には、「本条件は、いかなる変更または追加を許容しない」旨が記載されている場合が多い)、(b)付加的条件が(原)申し込みを実質的に変更しているとき、または、(c)付加的条件に対する異議の申立てが時宜を得てなされるときには、契約の一部とはされない。
③ たとえ書面だけでは契約が成立しているとは言えない場合でも、契約が存在を認識せざる当事者の行為がある場合には、売買契約は成立したものとされる。

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