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統治機構

国会

衆議院の優越

下表をご覧ください。

  

先議権

ケース1

衆議院の議決

≠参議院の議決

(両院協議会)

ケース2

衆議院の議決:○

参議院の議決:無

ケース12、の処理方法

法律

任意的(543)

60

参議院が否決したものと擬制可能

衆議院の特別多数(592)

予算

(601)

必要的(602)

30

衆議院の議決を国会の議決とする(60)

条約の承認

必要的(61)

30

衆議院の議決を国会の議決とする(61)

内閣総理大臣の指名

必要的(672)

10

衆議院の議決を国会の議決とする(672)

 
 

法律は、人命や財産を奪うもの(死刑など)なので、両院の議決の一致が原則。超例外が衆議院の特別多数の再可決。

 
 

 
 

会期の種類

会期には4つの種類があります。

 
 

  

召集

  

常会

1(52)

1月中

  

臨時会

内閣が決定(53条前段)

いづれかの議院の総議員の4分の1以上が要求した場合(53条後段)

任期満了による選挙後、任期開始日から30日以内(国会法2条の3)

  

特別会

解散後の総選挙から30日以内(541)

  

緊急集会

国に緊急の必要があるときに内閣が求める(542項但書)

  

 
 

 
 

 
 

内閣

 
 

 
 

 
 

司法権

 
 

司法権の定義

 
 

「司法権は当事者間に存する具体的な権利義務の紛争について,法を適用して紛争を解決する国家作用をいう」(最(二小)判昭和621030日,税務訴訟資料160586頁)

 
 

なお、裁判所法3条には「法律上の争訟」という要件があり、

「法令を適用することによって解決し得べき権利義務に関する当事者間の紛争」(最判昭和29211日,第1小法廷,民集82419,民商31160

と解釈されています。

 
 

 
 

  

論点

当事者間に存する具体的な権利義務の紛争

クラスアクション

納税者訴訟

法令違憲確認訴訟(警察予備隊違憲訴訟)

紛争の成熟性

法を適用して紛争を解決する国家作用

政策の当否

試験

教義(板まんだら)

宗教的人格権

反射的利益

事件解決必要性(皇居外苑前使用不許可事件)

 
 

 
 

 
 

違憲審査権(付随的違憲審査と抽象的違憲審査)

 
 

 
 

 
 

警察予備隊違憲訴訟、最大判昭和27108日、憲法百選4版]199

 
 

「特定の者の具体的な法律関係につき紛争の存する場合においてのみ裁判所にその判断を求めることができる」

「わが裁判所が現行の制度上与えられているのは司法権を行う権限であり,そして司法権が発動するためには具体的な争訟事件が提起されることを必要とする。我が裁判所は具体的な争訟事件が提起されないのに将来を予想して憲法及びその他の法律命令等の解釈に対し存在する疑義論争に関し抽象的な判断を下すごとき権限を行い得るものではない。けだし最高裁判所は法律命令等に関し違憲審査権を有する<が>,この権限は司法権の範囲内において行使されるものであり,この点においては最高裁判所と下級裁判所との間に異るところはないのである(憲法761項参照)。原告は憲法81条を以て主張の根拠とする<が>,同条は最高裁判所が憲法に関する事件について終審的性格を有することを規定したものであり,従って最高裁判所が固有の権限として抽象的な意味の違憲審査権を有すること並びにそれがこの種の事件について排他的なすなわち第1審にして終審としての裁判権を有するものと推論することを得ない。」

 
 

 
 

 
 

宗教上の紛争

 
 

法を適用して終局的解決することができないもの。

 
 

判例の立場

 
 

「具体的な権利義務ないし法律関係に関する訴訟であっても,宗教団体内部においてされた懲戒処分の効力……の有無が当事者間の紛争の本質的争点をなすとともに,それが宗教上の教義,信仰の内容に深くかかわっているため,右教義,信仰の内容に立ち入ることなくしてその効力の有無を判断することができず,しかも,その判断が訴訟の帰趨を左右する必要不可欠のものである場合には,右訴訟は,その実質において法令の適用による終局的解決に適しないものとして,裁判所法3条にいう「法律上の争訟」に当たらない」(最(二小)判平成元年98日,民集438889〈日蓮正宗蓮華寺事件〉民訴百選[補正]1

 
 

 
 

当該前提判断が,「本件訴訟の帰すうを左右する必要不可欠のものと認められ」,かつ「本件訴訟の争点及び当事者の主張立証も右の判断に関するものがその核心となっている」ことからすれば,「結局本件訴訟は,その実質において法令の適用による終局的な解決の不可能なものであって,裁判所法3条にいう法律上の争訟にあたらない」(最(三小)判昭和5647日,民集353443〈板まんだら事件〉民訴百選[2版]1

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

司法権の限界

 

  

具体例

  

国際法上の限界

領土や外交使節

  

憲法上明記された限界

資格争訟,弾劾裁判,(恩赦)

  

憲法解釈上の限界

統治行為(司法権の範囲外)

安全保障条約の違憲性(砂川事件、最大判昭和341216日)

衆議院の解散(苫米地事件、最大判昭和3568日)

  

議院自律権

議事手続について(警察法改正無効事件、最大判昭和3737日)

  

行政裁量・立法裁量

  

  

部分社会の法理

村議会、国立大学、政党、宗教団体

 
 

 
 

 
 

統治行為論

砂川事件(安全保障条約の合憲性)(最大判昭和341216日)

「一見極めて明白に違憲無効であると認められない限りは,裁判所の司法審査権の範囲外のものであって,それは第1次的には,右条約の締結権を有する内閣およびこれに対して承認権を有する国会の判断に従うべく,終局的には,主権を有する国民の政治的批判に委ねらるべきものであると解するを相当とする。」

 
 

その理由は次の通りです。

「本件安全保障条約は,前述のごとく,主権国としてのわが国の存立の基礎に極めて重大な関係をもつ高度の政治性を有するものというべきであって,その内容が違憲なりや否やの法的判断は,その条約を締結した内閣およびこれを承認した国会の高度の政治的ないし自由裁量的判断と表裏をなす点がすくなくない。それ故,右違憲なりや否やの法的判断は,純司法的機能をその使命とする司法裁判所の審査には,原則としてなじまない性質のものであ」る。

 
 

 
 

 
 

苫米地事件(衆議院解散の合憲性)(最大判昭和3568日,憲法百選Ⅱ[4版]204

「現実に行われた衆議院の解散が,その依拠する憲法の条章について適用を誤ったが故に,法律上無効であるかどうか,これを行うにつき憲法上必要とせられる内閣の助言と承認に瑕疵があったが故に無効であるかどうかのごときことは裁判所の審査権に服しない」

「衆議院の解散は,衆議院議員をしてその意に反して資格を喪失せしめ,国家最高の機関たる国会の主要な一翼をなす衆議院の機能を一時的とは言え閉止するものであり,さらにこれにつづく総選挙を通じて,新な衆議院,さらに新な内閣成立の機縁を為すものであって,その国法上の意義は重大であるのみならず,解散は,多くは内閣がその重要な政策,ひいては自己の存続に関して国民の総意を問わんとする場合に行われるものであってその政治上の意義もまた極めて重大である。すなわち衆議院の解散は,極めて政治性の高い国家統治の基本に関する行為であって,かくのごとき行為について,その法律上の有効無効を審査することは司法裁判所の権限の外にありと解すべきことは既に前段説示するところによってあきらかである。そして,この理は,本件のごとく,当該衆議院の解散が訴訟の前提問題として主張されている場合においても同様であって,ひとしく裁判所の審査権の外にありといわなければならない。」

 
 

 
 

議員自律権の尊重

「同法は両院において議決を経たものとされ適法な手続によって公布されている以上,裁判所は両院の自主性を尊重すべく同法制定の議事手続に関する所論のような事実を審理してその有効無効を判断すべきでない。」(警察法改正無効事件、最大判昭和3737日、憲法百選4版]192

 
 

 
 

部分社会の法理

部分社会の法理とは、市民社会とは区別された自律的な社会・団体(これを部分社会といいます)の係争は、部分社会の法規範に基づいて部分社会が自律的に終局的に解決すべきであり、一般市民法秩序と直接の関係を有する場合に限って司法審査の対象となる、という考え方です。

 
 

対立する視点は、

部分社会の自律権 vs 構成員の人権保護

となります。

 
 

 
 

部分社会として認められる団体は、地方公共団体の議会,国立大学などの公的機関,宗教団体,私立大学,政党,工場自治会,弁護士会,労働組合などの私的団体です。

 
 

 
 

判例の立場

「単なる内部規律の問題」に留まる場合,「法律上の争訟」にあたらない。(最大判昭和351019日,民集14122633,憲法百選4版]193

法律上の争いは「その範囲は広汎であり,その中には事柄の特質上司法裁判権の対象の外におくを相当とするものがあるのである。」そして,「自律的な法規範をもつ社会ないしは団体に在っては,当該規範の実現を内部規律の問題として自治的措置に任せ,必ずしも,裁判にまつを適当としないものがある」

 
 

 
 

「一般市民社会の中にあってこれとは別個に自律的な法規範を有する特殊な部分社会における法律上の係争のごときは,それが一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り,その自主的,自律的な解決に委ねるのを適当とし,裁判所の司法審査の対象にはならない」(最判昭和52315日,民集312234〈富山大学単位不認定事件〉行政百選4版]190

 
 

 
 

統治行為論との違い

統治行為論は高度の政治問題の一切を司法権の対象外としますが、部分社会の法理は一般市民法秩序に直接関連する場合は司法審査の対象とします。

なぜこのような違いが生じるのかというと、司法権に内在する制約として政治問題には関わらないのが統治行為論ですが、部分社会の法理は結社の自由を根拠にする団体の自律性への配慮が理由だからです。

 
 

具体例

具体例は下表のとおりです。

  

司法審査を認めた例

司法審査を認めなかった例

学校

退学(昭和女子大事件)

留年(高等学校の例,大阪高決平成382日,重判平成31

単位不認定(最判昭和52315日,富山大学単位不認定事件〉行政百選Ⅱ[4版]190

地方議会

除名(最大判昭和3539日)

出席停止(最大判昭和351019日,憲法百選Ⅱ[4版]193

政党

今のところ見当たらない

除名(最判昭和631220日,判時1307113〈共産党除名処分事件〉憲法百選Ⅱ[4版]195

比例選挙名簿からの除名(最判平成7525日,日本新党比例代表選出繰上当選訴訟、憲法百選Ⅱ[4版]160

 
 

 
 

政党の場合

 
 

政党が党員に対してした処分が一般市民としての権利利益を侵害する場合であっても、審理は、当該政党の規範が公序良俗に反するなど特段の事情がない限りその規範に照らし、その規範がないときは条理に基づき、処分が適正な手続に則ってなされたかのみ審理可能(共産党除名袴田事件、最判昭和631220日、憲法百選4版]195

 
 

 
 

 
 

 
 

財政

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

  

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