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法務の企業・事業活動における役割

急速な経済環境の変化に対応すべき、企業活動が多角化し、かつグローバル化する中で、法務部門の役割はますます増大してきています。その業務の一例は次のようなものが挙げられます。

①取引に関する『取引法務』業務
権利・技術・製品のライセンスなどに係わる諸契約
研究・開発などに係わる共同研究・開発契約、あるいは委託契約
物品・設備・機器などの購入・売却、販売・輸出入、あるいは代理店に係わる契約
コンサルタント・請負・リース・物品・運送などに係わる契約など、サービスに係わる契約
②会社の組織体に関する『組織法務』業務
 内外における会社の合併・吸収、合弁・子会社設立、M&A
③法的訴訟などに関する『紛争処理法務』
 交通事故・知的財産・製造物責任・トレード・シークレット・独禁法・株主訴訟
④その他

『企業法務部門の役割の中核』

経済界において、不正な利益供与事件、惣菜事件、背任・横領事件など種々の不祥事が頻発し、企業の倫理観が問題視されています。このような事件の背景には、急激な経済環境の変化、グローバル化への対応に加えて、生き残りをかけた激しい企業競争も大きな原因となっているのでしょう。
このように、企業の倫理観が強く問われている中で、企業吏員利を高めるためのリーガルマインドの向上、企業倫理管理と事業活動を営む経営に多雨する役割にスポットを当ててみましょう。

(1)リーガルマインドの向上および企業倫理管理
法務部門の重要な役割の一つは、企業の経営トップ、幹部をはじめとする全社員が、企業人としてのみならず、社会人としての正しい倫理観を確立する音を目的としてリーガルマインドの向上のための施策を講じる事です。
例として挙げられるのが、従業員教育・研修の充実、個別分野のマニュアルの整備、説明会の定期的な実施などでしょう。

(2)経営・事業活動への参画
法務部門は法的側面から、経営のかじ取り役にならなくてはいけません。
とくに予防法務は、あらゆる企業経営上のトラブルや法的紛争などのリーガルリスクを未然に防ぐところに目的があることを全社に理解させることが重要です。

『弁護士をうまく活用する』

紛争に関する『紛争法務』のために弁護士が必要になる事は言うまでもありません。依頼案件の内容を考えて、その分野に精通し適した弁護士を選定する事が必要です。
ここで問題になるのが、『予防法務』のために弁護士をどのように活用すべきか、です。以下にポイントをまとめてみましょう。

(1)顧問弁護士を置く
常日頃から相談できる社外からの顧問弁護士を置くといいでしょう。
可能であれば、法務部門の中に専用のデスクをおき、週1日でもいいので来社してもらい未決の案件の相談に乗ってもらうようにしましょう。

(2)案件依頼は顧問弁護士から、個別の専門弁護士へ
案件の相談の仕方としては、まずは顧問弁護士に相談し、1つの方針を決め欠楼がでればそれで良いし、そうでなければ必要に応じて、その分野を得意とする弁護士に相談するという体制が好ましいでしょう。
ビジネスにおける予防法務・企業倫理管理にあっては、小さい案件から大きな案件、簡単なものから複雑なものまで様々であり、即時性が要求されるものも少なくありません。

(3)自社に精通した弁護士を選ぶ
相談する弁護士はビジネスに精通し、自社の仕組み、企業理念、意思決定の仕組みなどに十分な知識と理解を有する人である必要があります。これは選定時よりも、長い付き合いを経てそのような弁護士に仕立て上げる努力が必要となります。

(4)頭が固すぎない人であること
法律の専門家と言っても、全てを法的見解のみで判断する頭の固い弁護士では通常業務に支障をきたしかねません。理想は、依頼者の意見や目的をしかりと理解し、その上で法的な面からもどうすれば良いのかを一緒に考えてくれるビジネスパートナーとも言える弁護士でしょう。

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