輸入技術の契約登記管理制度

かつてのロイヤルティー規制

かつて(1990年1月22日)は、中国対外貿易経済合作部(現在の中国商務部)が定めた「技術導入契約の締結及び審査許可指導原則」に、ロイヤルティー(提供される技術の対価)は、一般的に契約製品の20%以下、ランニングロイヤルティーは売上額を基準とした場合、一般的に5%を超えないとの規定がありました(同指導原則第15条)。しかし、この指導原則は、1993年の「対外貿易経済合作部第2期内部管理文書廃止目録」により廃止されました。現在は、国の法令で技術輸入契約に基づくロイヤルティー金額の上限を定めたものは見当たりません。

 

法令

   

申請

①「技術輸出入契約情報管理システム」でオンライン登録

②商務主観部門に登録申請(申請書、技術輸出入契約書の副本(中文翻訳版を含む)、契約を締結する双方の法的地位に関する証明文書)

審査確認(照合)

以下の形式審査がある。

・申請文書が法令上の規定(「技術輸出入管理条例」第18条)に合致するか(登録が必要な各種技術輸入契約の骨子(当事者、対象技術、契約の金額など)に不備がないかの形式審査)

・オンライン上の登録情報が技術輸入契約の内容と一致するか、

不一致の場合、商務主管部門は受理後3営業日以内に申請文書の補正、修正を求める。

証書発行

審査確認に合格した場合、商務主管部門は「技術輸入契約登録証」を発行する。

(材料が揃っており、内容が一致してさえいれば、登録申請を受理した商務主管部門は「技術輸入契約登録証」を発行しなければなりません。)

 

不受理

法令上は商務主管部門に登録申請の受理・不受理についての裁量を与えていません。不受理の措置が果たして法律に合致するものかどうか疑問が残りますが、あえて正面から争ったケースは、把握している範囲内では存在しません[なお、この回答は、技術輸入契約により輸入される技術が輸入自由技術に分類されることを前提とする。輸入制限技術については、届出(登録)ではなく、輸入許可証の取得が必要となる(「技術輸出入管理条例」第10条)。この場合には、商務部に許可または不許可の裁量があるといえる]。

 

実務上の運用

登録申請を受理した商務主管部門の裁量による指導がある。いかなる場合に指導を受けるのかについては、地域差、担当官による個人差があり、ケース・バイ・ケース。ただし、次のような点を指摘できる。

a.技術提供前に多額のロイヤルティーの支払義務を定める条項は、指摘を受ける可能性が高い。

b.料率については、売上げの10%を超えた場合に受理されず、修正すべきとの指導を受けることがある。

 

割合によりロイヤルティーを設定する場合には、売上げの5%の範囲内というのが1つの目安となり得るようです。もちろん、この水準を超えた場合には登録が認められないということではありません。当局からロイヤルティーの設定について指摘を受けた場合であっても、輸入技術に、そのロイヤルティーに見合った価値が存在すること(内容が高度である、国際競争力があるなど)や、そのロイヤルティーを支払った場合でも、なおライセンシーに十分に利益が出ることなど、そのようなロイヤルティーを設定することの正当性を説明できれば、5%を超えるロイヤルティーを設定することも可能と考えられます。

なお、ロイヤルティー割合の下限は存在しません。無償の技術輸入契約も存在します。

 

 

2009年2月1日に公布された新たな「技術輸出入契約登録管理弁法」では、2001年12月30日公布の旧同名法令とは異なり、固定金額ではなく、例えば売上げに料率を乗じてロイヤルティーが計算される場合には、第1回目の登録は最初のロイヤルティーの基準金額確定後60日以内に初回登録を行い、その後毎回ロイヤルティーの基準金額が確定した後変更登録を行わなければならないとされましたので、登録手続きを送金ごとに行わなければならないという、より煩雑な制度になっていることに留意する必要があります。

 

中国においては、技術輸出入に関して、公平かつ自由な技術輸出入秩序の維持保護を目的として法による統一的管理制度が実施されるものとされ、すべての輸入技術について契約登記管理制度が実施される。

技術輸入契約登記証とは、これらの中国技術輸出入管理制度に基づく登記資料となっている。

ここで技術輸入契約の対象となる範囲としては、”特許権譲渡、特許出願権譲渡、特許使用許諾、ノウハウ譲渡、技術サービス”及び”その他の方式の技術譲渡”が含まれるものとされており、具体的には、ノウハウ使用許諾、コンピュータソフトウエア著作権の譲渡及び使用許諾、技術コンサルティング、共同設計、共同研究、共同開発などのを含めた各種の技術輸入契約を広く含むものとされている。

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